双極あれこれ ~昔の友達検索しちゃう問題~
※タイトルは「双極あれこれ」ですが、双極の人みんながそうではないと思います。あくまで双極性障害のひとりである私個人の体験です。
こんにちは、すぬーぴーです。
今回は私がずっと悩んできたことについて書きたいと思います。それは
「メンタル不安定なときに昔の友達をスマホでググりたくなる問題」です。
私は病院に通って、お薬を毎日服用する生活を続けています。有難いことに、お薬のおかげで気分の波は本当に穏やかになりました。
それでもやっぱり、躁と鬱の波を完全に把握しコントロールすることはできません。
躁の時はアイデアがどんどん湧いたり、やりたいことたくさん出てきたり、早起きできたり、自分の思考が騒ぎ続けて頭の中うるさかったり。
鬱の時は寝る。長ーく寝る。夜の12時から昼の11時まで寝る。活動意欲も低下します。だけど「もうだめだ人生終わった」と絶望するまで落ちることは最近はありません。お薬と周りの人と環境のおかげです。そして時の流れそのものもお薬になっていると感じます。
躁の時も鬱の時も、「ああ、今の自分は躁(鬱)なんだな」って見当が付くと楽になります。10年積み重ねた経験が
「何か行動してないと落ち着かないのにそわそわして何も手に付かないときは、横になってお布団に包まるんだよ。一旦寝て落ち着こう。」とか
「長く寝るだけで鬱の時期をやり過ごせるなら眠ればいいじゃん。前は涙が出るほどしんどかったよ。」とか
その場をしのぐヒントをくれるんです。よっ!ベテラン!
そんな双極歴10年の経験値をもってしても苦手な状況があります。それは
「躁の寿命が迫ってきて情緒がガバガバの不安定になるタイミング」です。
ちなみに生理前もそんな感じにガバガバの不安定になるなので、「これは生理前か!?それとも躁の寿命か!?」とヒヤヒヤします。
具体的にどんな症状が出るのかというと
・昔の嫌な記憶が唐突に「やっほー」と出てくる。「やっほー」が頻発する。
・承認欲求が爆上がりする。SNSでちやほやしてもらいたいよーってなる。
・バイトしたくなって焦る。スマホで求人サイトを当てもなく見る。とにかくお金稼ぎたくなる。
・昔の友達をスマホでググりたくなる衝動に駆られる
こんな感じになります。今回の話は箇条書きの一番最後です。
安定してるときは、とうの昔に交流の途絶えた人達のことなどすっかり忘れてます。
しかし、疲れやストレスが溜まったり、生理前に情緒が不安定になると「あの人たちはいまどうしてるんだろうな」って思い出すんです。そして
仲良かった人、そうでもなかった人、思い出せる名前を片っ端からグーグルの検索にかける
→何人かがヒットして、それぞれ会社のホームページに載ってたり、SNSに楽しそうな写真をアップしてたりする
→その人達がキラキラに輝いて見えて、自分と比べて惨めな思いをしてガッツリ凹む
あれ、これメンタル的自傷行為?
なんで自分がしんどいときにさらに追い打ちかけてしまうの?
この検索、履歴が残らないグーグルのシークレットモードでするんです。別に誰かにスマを見られる訳でもないのに。
なんでかっていうと、「昔の友達を気にしてる自分」を自分のプライドが許さないからです。
彼ら彼女らは既にそれぞれの人生を進んでいて、私は遠くから一方通行の視線を送っている。ひとりで勝手に惨めな思いをしている。スマホにそんなかっこ悪い自分の足跡を残したくない。だからシークレットモードを使うんです。
そんなメンタル自傷行為を何年も続けていましたが、1年ほど前でしょうか。
闘病中にめぐり会った友人にこの悩みを打ち明けたところ
「わかるよ気になるよ。私もだよ。20代の頃はみんながキラキラして見えるのは仕方ないよ。でもね、年を重ねるとあんまり気にならなくなるよ。」
と言ってくれました。友人がくれた「分かるよ同じだよ」の言葉が、自己嫌悪の気持ちを随分と軽くしてくれました。
それからは「調べたい!」と衝動が起きても「仕方ないよ、気になるもんだよ」と自分を許せるようになりました。
相変わらずシークレットモードは使うし、しっかり凹んでましたけどね(笑)
そんな私ですが、ここ4ヶ月ほど「友達検索」をしていません!えらい!!
7月末にTwitterで「検索しない宣言」をしたのがきっかけでした。
(あと2ヶ月後に自分は大学生になる。新しい道を歩んでいく。昔の友達の背中を追うのをやめるなら今だ。)
心を決めて、その旨をTwitterに投稿しました。すると、ひとりの方が
「めちゃくちゃ分かります。これからはお互い楽しめますよ。きっと大丈夫です。」とメッセージをくれたのです。
本当に私の心を勇気づけてくれました。その日から「調べたい衝動」が来ても、その方とのやり取りを思い出して踏みとどまっています。
心が沈んでいるとき、自分に追い打ちをかける行為をしてしまうことがあります。
そのなかのひとつが「友達検索」でした。
私はこれから後も体調の波に揉まれて、足取りが重くなることが何度もあるでしょう。周りの動向が気になるでしょう。
だけど、そのたびに「あの子を裏切らない」という決心を思い出します。
そして、ゆっくりでもフラフラでも、自分だけの人生を歩んで生きたいです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。